2009年8月アーカイブ

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「医学の教科書を患者さん自身に執筆してもらおう」
こんな独創的なアイデアを耳にしたのは、約一年前でした。

確かに病気のことについて一番詳しいのは患者さん自身です。
例えば、患者さん同士で「検査データは正常でも、こんな自覚症状が出ることがあるよ」など、情報交換している場面はよく見かけます。臨床の現場では、教科書に載っていないけれど、実際にみられる症状や悩みはたくさんあるのだ、と患者さんから教わりました。

しかし、そうした患者さんの経験知を体系立ててまとめることが果たして出来るのだろうか?半信半疑だった私に、発案者である中枢性尿崩症(CDI)の会の副代表の方が原稿を見せて下さいました。

それを読んだ私は、心の底から驚きました。原稿には、生きた言葉が詰まっていました。患者さんは自分の病気を分かりやすく説明し、どんな思いで闘病し、医療者に何を求めているのか、を分かりやすく、そしてストレートに伝えています。

医療者はこれまで病気を治し、ケアするために「疾患」を学んできました。
しかし、「病気を持った患者さんと家族」を学ぶ教科書は存在しませんでした。

目の前の患者さんをより深く理解するために、この教科書は重要な働きをする、そう感じた多くの医療者とヘルスケア関連団体が協働してこの「患者と作る医学の教科書」は出来上がりました。私(岩本ゆり)も参画させて頂きました。

医療関係の学生さんはもちろん、臨床現場の医療者や、親しい人が病を患っている方も、是非この本を手にとってみて下さい。ここには、これまで見えなかった新しい景色が広がっていることでしょう。

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社会に良いことを持続性をもって行う、という同じ思いをもった方々との出会いは貴重なものでした。このような場で講演する機会を頂けて大変光栄でした。みなさんありがとうございます。

参加者をご紹介します。

基調講演は久米繊維工業の久米さんです。
笑顔が素敵な方です。ITを活用すれば大きな効率化につながります。しかし、そこにのせるコンテンツは人と人との深いつながりから生まれるものが本当に役に立つもので、決して効率化できるものではないのだな、とハッとさせられる講演でした。

引き続き登壇された方々の紹介です。

NPO法人ファザーリングジャパン 安藤さん
部長が定時で帰る部署は子どもがばんばん生まれる、って笑いました^_^

NPOシゴトノアトリエ 遠藤さん
話が漫才のようでした。ニートにはまず体力をつけさせる、でもって出張空手。とたんにニート問題が明るくさわやかに見えました。

NPO法人CANVAS
工事現場の壁を子どものCANVASにする案、とても素敵です

株式会社とれいす 春山さん
北海道出身の大きい方です。やることも大きいです。

株式会社リリムジカ 柴田さん管さん
癒し系とパワー系のお2人。福祉の現場に求められている像そのものですね。

株式会社ミチコーポレーション 宮尾さん
ぞうさんのウンチをリサイクルしたペーパーで作った名刺、ぐっときます

株式会社エコトワザ 大塚さん、
クールジャパンを発信するのはクールな大塚さんで決まりです

NPOカタリバ 稲葉さん
高校生にまけないエネルギーでした。親でも先生でもない、友人でもない、まさにこれがナナメの関係のお兄さんなんですね。

株式会社ファンドレックス 吉田さん
講演のなかで他団体の言葉をたくさん引用されていました。感動です。


最後に、ご清聴下さった方々、この素敵な講演を支えて下さった江口さんをはじめボランティアの方々(なんと30名)ありがとうございます。

今年の初めにエントリーしました「がんペプチドワクチン療法」は、大変アクセスの多い記事です。それだけ、こうした新しい療法に希望を賭ける患者さんが多くいらっしゃるのだと思います。

今回ご紹介する記事は、ペプチドワクチン療法に延命効果があることが実証された、という報道です。
効果があるのは、「ワクチンに反応するリンパ球が陽性の患者」さんと限られており、治癒ではなく延命効果であることをきちんと理解する必要はありますが、大勢の患者さんに朗報であることは確かです。

今後、第4の治療法として成長していくことを期待したいと思います。

がんワクチン治療に延命効果 免疫との関係を初めて実証 
2009年7月29日7時57分配信 産経新聞

 免疫力を高めてがん細胞を攻撃するペプチドワクチン療法の臨床試験で、ワクチンに反応するリンパ球が陽性の患者は陰性の患者に比べて生存日数が2倍以上長く、末期患者も半数が400日以上生存することが28日、東京大学医科学研究所の中村祐輔・ヒトゲノム解析センター長のまとめで分かった。免疫反応と治療効果の関係が科学的に証明されたのは初めて。体質に合った効率的な治療に役立つと期待される。

 中村センター長は全国の大学病院などの協力を得て臨床試験を実施。平成18?20年に行った130人の長期生存患者の血液を分析し、ペプチドワクチンに対するリンパ球の反応を調べた。その結果、陽性患者では半数以上が400日以上生存し、800日を超えた患者も4割近かった。一方、陰性患者では半数が200日以内で亡くなり、400日以上生存した患者は約2割だった。

 中村センター長は「ワクチン療法の効果を科学的に実証できたのは画期的。患者ごとの治療効果を早期に検証することが望ましい」と話す。

 ペプチドワクチン療法は、がん抗原からアミノ酸化合物のペプチドを人工的に合成し、投与する。強い副作用がないとされ、外科療法、抗がん剤療法、放射線療法に次ぐ「第4の治療法」として注目されている。

前回ブログ:がんペプチドワクチン療法(2009/1/26)