患者と作る医学の教科書 発刊

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「医学の教科書を患者さん自身に執筆してもらおう」
こんな独創的なアイデアを耳にしたのは、約一年前でした。

確かに病気のことについて一番詳しいのは患者さん自身です。
例えば、患者さん同士で「検査データは正常でも、こんな自覚症状が出ることがあるよ」など、情報交換している場面はよく見かけます。臨床の現場では、教科書に載っていないけれど、実際にみられる症状や悩みはたくさんあるのだ、と患者さんから教わりました。

しかし、そうした患者さんの経験知を体系立ててまとめることが果たして出来るのだろうか?半信半疑だった私に、発案者である中枢性尿崩症(CDI)の会の副代表の方が原稿を見せて下さいました。

それを読んだ私は、心の底から驚きました。原稿には、生きた言葉が詰まっていました。患者さんは自分の病気を分かりやすく説明し、どんな思いで闘病し、医療者に何を求めているのか、を分かりやすく、そしてストレートに伝えています。

医療者はこれまで病気を治し、ケアするために「疾患」を学んできました。
しかし、「病気を持った患者さんと家族」を学ぶ教科書は存在しませんでした。

目の前の患者さんをより深く理解するために、この教科書は重要な働きをする、そう感じた多くの医療者とヘルスケア関連団体が協働してこの「患者と作る医学の教科書」は出来上がりました。私(岩本ゆり)も参画させて頂きました。

医療関係の学生さんはもちろん、臨床現場の医療者や、親しい人が病を患っている方も、是非この本を手にとってみて下さい。ここには、これまで見えなかった新しい景色が広がっていることでしょう。

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