2009年10月アーカイブ

700名以上の方が参加され、盛会となった会へ参加して参りました。

私は主に教育講演(その領域を学び始めたばかりのビギナー医師向けの講義)を聞き、合間に興味のある最新のトピックを扱っている講演を聞いて回りました。

講演を聞いて感じたことは、医学の日々の進歩は本当に地道な一人ひとりの医師を初めとした医療者達の研究が積み重なって出来上がっているものだということでした。

例えば、私が聞いた講演の一つに「高齢者の胃がん治療」があります。

『75-80歳以上の高齢者に手術や抗がん剤治療を行った場合の危険性や予後はどのようになっているのか』『術前にそうした危険性などは予測できるのか』などについて5施設から発表がありました。

発表の後は参加者から意見交換がなされます。

『高齢者の胃がんを治療する場合は、栄養状態が悪化している場合が考えられるため、治療前にどのような工夫がなされているのか?なされていないのであれば、その点に配慮した臨床を心がけ、またデータを集めて発表していくように』などのやり取りがありました。

そしてその講演の結論は、『治療前の身体状態と治療後の予後因子や合併症の発生とは因果関係は見つけられなかった』ということでした。

高齢者の方々が安全に治療を受けて頂けるために、診療の合間にデータを集め、分析し、学会で発表してお互いに討議しながら次に続けていく。医師の方々の努力を垣間見て、改めてその素晴らしさに感服しました。

と同時に、医療というのは本当に不確実なものであることも実感しました。

過去に受けた医療コーディネーターへの相談で、『高齢の親が手術をするべきかどうかというセカンドオピニオンを受けたが、医師から見解を示してもらえなかった』という件がありました。相談者の方は『今の医療レベルから考えて、医者なのだから明快な見解を示すことができるはず』という思いであったと思いますが、残念ながら現実は違います。一般の方の期待と現実はまだまだ乖離があることも改めて感じた学会でした。


参考サイト:第47回日本癌治療学会学術集会「JSCO2009」の速報

posted by 楽患ナース【治療や病院選びの強い味方】

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明日より3日間、第47回 日本癌治療学会学術集会が始まります。

この学会は、がん医療に特化した唯一の横断的な学会と言われていますが、今年から新しいチャレンジを始めました。
そのチャレンジとは、「がん治療への目線 Perspectives of Clinical Oncology」をテーマに据え、、医療者、患者・患者会(キャンサーサバイバー)、行政、企業のそれぞれの目線から日本における「がん治療の現状と変化」について開かれた議論を熱く交わすための場を準備したことです。

特に注目されているのは、がん患者やその家族を巻き込んだ一連の取り組み(スカラーシッププログラムや患者会による展示ブース、患者や支援者と医療者の交流の場となるラウンジの設営)で、これらはASCO(米国臨床腫瘍学会)やECCO(欧州癌治療学会)がすでに1980年代には始めていたものを参考にしているそうです。

引用記事:がんナビ がん患者や支援者に開かれた学会を実現へ(20090714)


これまで長い間、最新の医療知識は医療従事者の専売特許でした。しかし、こうした開かれた学会が始まることによって、医療知識へのアクセスも、医療者と患者の間の距離も変わっていくことでしょう。変革を期待するサバイバーの思いがひしひしと伝わってくる文章がありましたのでご紹介します。

今学会の市民公開講座の演者でありますサバイバーの NPO法人 HOPE★プロジェクト 理事長 桜井なおみさんが第47回日本癌治療学会学術集会によせて書かれた言葉です。
JSCO Daily News Preview 号(PDF) より

「日本癌治療学会から Cancer Survivorship の発信を!」

第47回日本癌治療学会学術集会は、「がん治療の目線」に「患者の目線」が加わる画期的な学会となります。1986 年にNCCS※が掲げたサバイバーの定義は「がん体験者、並びにケアをする人々」と記されています。つまり、本会の参加者は全て「サバイバー」です。サバイバーが一堂に集い、日本の医療を、そして社会の意識を変革する記念すべき会となることを切に願っています。日本の未来をともに描くために。
※NCCS:The National Coalition for Cancer Survivorship

この記念すべき学会に、私も医療従事者の一人として参加します。
歴史の変革を目の当たりにできることを楽しみにしています。

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みずほ総合研究所が発行している経営者向けの情報誌Fole フォーレ10月号の『社会起業家という生き方』という記事で紹介されました。

 

医療コーディネーターは、”納得の病院・治療選び” という重いテーマですから、中々一般誌では紹介されません。社会起業家という呼称があるからこそ、今回のようなチャンスを頂けたのだと思っています。社会起業家というムーブメント作ってくれた方々に感謝感謝です^_^

 

ライターの小堂敏郎さんがとてもアツく魅力的な方でインタビューがとても楽しい時間でした。 t.i

 

9月19日土曜日、第5回医療決断サポーター(支援員)養成講座に講師として参加致しました。この講座は、医療決断について幅広く学べる貴重な場です。講師に呼んで頂いた際は、朝から晩まで参加させて頂き、自分以外の講義も学ばせて頂いております。

今年は、神戸松蔭女学院大学・大学院教授 東豊先生の「システムズアプローチ」の授業に参加致しました。東先生は語り口が軽快で、ユーモアたっぷりの授業。本当に引き込まれるようでした。お話の中身は、来年早々に出される本に詳しいということで、ここでは内緒にしておきます。

講義後は、今年も参加している学生さんたちと共に懇親会に参加しました。学生と言っても現役の看護師、MSWの方々です。受講後は、相談支援窓口や、病棟や外来などで、今回の知識をすぐに患者さんに役立てようと学んでいます。

現場の辛さ、そして遣り甲斐など伺いながら私たち一人一人に何が出来るかを語り合い、前向きなパワーを分けてもらいました。参加者の方々は口々にこの講座が続いて欲しい、後輩にも学んで欲しいと言っていました。こうした体系だった講座はこのまま続いて欲しいと私も切に思います。もうすぐこの講座の内容をまとめたテキストブックが発売となります。たくさんの方に「医療決断支援」の実際が広まることを願っています。

http://non.rakkan.net

 

記事の分類の見直し、日付が新しいものから表示する、記事を読みやすくレイアウトする、など細かいリファインを行いました。

 

ご覧になり易くなっていると良いです ^_^   t.i